結論から申し上げます。グラウンド・ゴルフで、打ったボールが何かに当たっても、罰打はつきません。
他の人のボールでも、ホールポストでも、人でも同じです。自分のボールは、止まった場所から打ち続けます。
ただし1つだけ、やることがあります。当てられた相手のボールを、元の位置に戻すことです。
この記事では、公益社団法人 日本グラウンド・ゴルフ協会の公式ルールを出典に、場面ごとの扱いをご説明します。
結論|当たっても罰打なし。自分は止まった所、相手は元の位置
覚えることは2つだけです。
- 自分のボールは、当たって止まった場所からそのまま続けます
- 当てられた相手のボールは、持ち主が元の位置に戻します
打数は、ふつうに1打と数えます。付け足す打数はありません。
これは公式ルールの第12条に書かれています。あとの章で条文をそのまま引用します。
基本の決まりをまだご覧でない方は、グラウンドゴルフの基本ルール8つ|打数とトマリの数え方からお読みください。
場面ごとの早見表
| 当たったもの | 自分のボール | 相手のボール・物 | 打数 |
|---|---|---|---|
| 他の人のボール | 止まった所から続ける | 持ち主が元の位置に戻す | 足さない |
| ホールポストに当たり、底の円の内側(中心が円の真上も含む)で止まった | トマリ(終わり) | — | 足さない |
| ホールポストに当たり、外に出た | 止まった所から続ける | 動いたら元の位置に直す | 足さない |
| 人(仲間・見ている人) | 止まった所から続ける | — | 足さない |
| 木・石・くいなど | 止まった所から続ける。打てない所に止まったら、ホールポストに近づかないクラブ1本分の範囲に動かして打つ | — | 当たっただけなら足さない(動かす時は1打足す) |
| コースの外に出た・見つからない | ホールポストに近寄らない、プレーできる所に置いて打つ | — | 1打足す |
いちばん下の行が例外です。コース外に出た時と、ボールが見つからない時は1打足し、ホールポストに近寄らない、プレーできる所にボールを置いて次を打ちます(第10条)。
罰打のつく場面はグラウンド・ゴルフの反則と罰打|空振り・OB・打ち直しにまとめています。
なぜ罰打がつかないのか|公式ルールは「当たった」を反則にしていません
理由は、ルールの作りを見ると分かります。
公式ルールには「本条の反則は1打付加する」と書かれた条文があります。たとえば次のものです。
- 第6条(ゲーム中に打球練習をした)
- 第7条(人に支えてもらうなどの援助を受けた)
- 第8条(草を刈る・木の枝を折る)
- 第9条(押し出す・かき寄せる)
いっぽう、当たった場面を定めた第12条には、この一文がありません。だから罰打はつきません。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
この競技は「あるがまま」が土台です
グラウンド・ゴルフは、ボールが止まった場所からそのまま打つ競技です。第8条の題名も「ボールはあるがままの状態でプレー」です。
当たって転がった先も、あるがままです。だから動かしたり、打ち直したりはしません。
水たまりや木の下に止まった時の考え方は、グラウンド・ゴルフのあるがままのルール|水たまり・木の下でご説明しています。
他の人のボールに当たった時|第12条をそのまま読みます
公式ルールの第12条は、こう定めています。
第12条 他のプレーヤーのボールに当たったとき
プレーヤーは、打ったボールが他のプレーヤーのボールに当たったときは、そのままボールの止まった位置からプレーを続ける。当てられたプレーヤーはもとの位置にボールをもどさなければならない。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
読み取れることは3つです。
- 打った人は、止まった位置から続ける。有利でも不利でもそのまま
- 戻すのは当てられた人。打った人が勝手に動かさない
- 罰打の定めはない
元の位置に戻す4つの手順
- 当てられた人が、自分のボールがどこにあったかを思い出します
- まわりの人にも「ここでしたね」と確かめます
- その場所にボールを置きます
- 打順はそのままです。順番は変わりません
場所がはっきりしない時は、同じ組の人の同意で決めます。これは第15条の決まりに沿った進め方です。
自分たちで判定する進め方は、グラウンド・ゴルフに審判はいる?自分で判定する決まりとマナーにくわしく書いています。

当てた相手のボールがホールポストに入ってしまった時
よくある場面です。自分のボールが相手のボールに当たり、相手のボールがポストに入ってしまいました。
この場合、相手のトマリにはなりません。ボールは元の位置に戻します。佐賀県グラウンド・ゴルフ協会のQ&Aにも、そのように説明されています。
(出典:佐賀県グラウンド・ゴルフ協会「Q&A」)
理由は第12条のとおりです。当てられたボールは、必ず元の位置に戻すからです。
当たったあと、自分のボールがホールポストに入った時
こちらは逆です。当たって転がった自分のボールがポストに入って止まれば、自分のトマリになります。同じ佐賀県協会のQ&Aにそう説明されています。
1打目で入った場合は、第14条のホールインワンの計算になります。実打数から3打引きます。
ただし大会では、主催者の申し合わせが先になります。心配な時は競技説明の時に聞いてください。
トマリと数え方は、ホールインワン(トマリ)の出し方と数え方でご説明しています。
ホールポストに当たった時|「入って止まったか」だけで決まります
ホールポストに当たると、カンと音がして跳ね返ることがあります。その時の扱いは、1つの点だけで決まります。
公式ルールの第4条が、ゲームの終わりをこう定めています。
第4条 ゲーム
ゲームは、所定のボールをきめられた打順にしたがってスタートマットから打ち始め、ホールポスト内に静止した状態「トマリ」までの打数を数えるものである。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
大事なのは「ホールポスト内に静止した状態」という言い方です。
つまり、当たっただけでは終わりません。底の円の内側に止まることが条件です(ボールの中心が円の真上に止まった時もトマリです)。
3つの結果に分かれます
- 中に入って止まった:トマリです。そのホールは終わりです
- 当たって外に出た:続けます。止まった所から次を打ちます
- ポストにもたれて止まった:真上から見て、ボールの中心が底の円の真上か内側ならトマリです
3つめは迷いやすい場面です。日本グラウンド・ゴルフ協会のルールブック2025では、ボールの中心が底の円の真上か、それより内側に止まっていれば「トマリ」とされています。佐賀県協会のQ&Aも、底の円の真上から見て判定するよう説明しています。
横から見ると、入っているように見えることがあります。必ず真上から見てください。
判定に迷う時は、同じ組の人に見てもらいます。第15条のとおり、同伴プレーヤーの同意を求めます。

ホールポストがずれてしまった時
強く当たると、ホールポストそのものが動いてしまうことがあります。クラブが当たって動くこともあります。
この場合は、動いた時点で元の位置に正しくセットし直します。佐賀県協会のQ&Aにそう説明されています。いつの間にかずれていたことにプレーの途中で気づいた時は、その組全員がそのホールを終えてから直します。もともと歪んでいたポストに当たってさらに歪んだ時は、歪んでいた状態に戻してプレーします。あわせて、ずれないよう留め具やおもりで固定しておくことがすすめられています。
直した上で、ボールは止まった場所から続けます。打ち直しはしません。
ポストのすぐ近くに止まった時は、続けて打ってよい場合があります
協会の「よくある質問と答え」には、ボールがホールポストに近づいた時の目安が書かれています。クラブヘッドの長さくらいまで近づいた場合は、続けて打つとよいという説明です。
打順を待たず、そのまま打ち切ってしまう形です。その時は、同伴プレーヤーに「お先に失礼」と告げるのがエチケットです。進行が早くなり、まわりも助かります。
人に当たった時|止まった所から続けます。先に声をかけます
はじめにお伝えします。協会の公式ルールには、「人に当たったとき」という条文はありません。
では、どう扱うのか。佐賀県グラウンド・ゴルフ協会のQ&Aに説明があります。
仲間や見ている人に当たった時は、障害物に当たったのと同じ扱いにします。ボールが止まった場所から続けます。打数も足しません。
(出典:佐賀県グラウンド・ゴルフ協会「Q&A」)
ルールより先にすること
打数の話より、相手のことが先です。順番はこうなります。
- すぐに相手に声をかけ、様子を確かめます
- 「すみません」と一言伝えます
- 痛みがあるようなら、その日は無理に続けません。休みます
- 落ち着いてから、ボールが止まった場所から再開します
ボールは硬く、当たると痛みます。年配の方同士でプレーすることが多い競技です。当てないことがいちばんです。
当てないための決まりが、第2条にあります
公式ルールの第1章はエチケットです。その第2条が、まさにこの予防を定めています。
第2条
プレーヤーは、同伴のプレーヤーが打つときには、話したり、ボールやホールポストの近くやうしろに立たない。また、自分たちの前を行く組が終了するまで、ボールを打たない。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
守ることは2つです。打つ人のボールの線の上に立たないこと。前の組が終わるまで打たないことです。
ホールポストのうしろも危ない場所です。入りそうなボールは、そのまま飛んできます。
待つ時の立ち位置と声のかけ方は、グラウンド・ゴルフの順番と声かけのマナーにまとめています。
動いているボールは打ってはいけません
第13条の前半に、こう定められています。「プレーヤーは、打ったボールが動いている間は、ボールを打ってはならない」です。
転がってきたボールを、追いかけて打つことはできません。止まるのを待ちます。
風で動いた時は、止まった場所から打ちます。動いている間にポストに入った場合は、トマリになります(第13条)。
当たらないようにする方法|妨げになるボールは取り除けます
そもそも当たらなければ、迷うこともありません。公式ルールには、そのための第11条があります。
第11条 プレーの妨げになるボール
プレーヤーは、プレーの妨げになるボールを、一時的に取り除くことを要求することができる。取り除くのは、ボールの持ち主であり、その際ホールポストに対して、ボールの後方にマークをして取り除かなければならない。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
自分の打つ線の上に、人のボールがある時に使います。「すみません、動かしていただけますか」と頼めます。
取り除く5つの手順
- 打つ人が、ボールの持ち主に声をかけて頼みます
- 取り除くのは持ち主本人です。打つ人は触りません
- 持ち主が、ホールポストに向かってボールのうしろに印を置きます
- 印を置いてから、ボールを拾い上げます
- 打つ人が打ち終わったら、印のところにボールを戻します
印には、直径20mm程度・厚さ2mm程度のマーカーを使うのがよいとされています(30mm程度のリボン付きも使えます)。協会の「よくある質問と答え」にも、同じ置き方が説明されています。
印を置く向きだけ、気をつけてください。ホールポスト側ではなく、反対側に置きます。

頼まれた時の答え方
頼まれたら、断らずに応じます。第11条は「要求することができる」と定めています。
ただし、ご自分で拾ってください。人のボールを代わりに拾うと、位置があいまいになります。
迷った時の進め方|グラウンドゴルフは自分たちで決めます
条文にない場面は、必ず出てきます。その時の進め方が第15条です。
第15条 ゲーム中の判定
ゲーム中の判定はプレーヤー自身が行う。ただし、判定が困難な場合は同伴プレーヤーの同意を求める。
(出典:日本グラウンド・ゴルフ協会「グラウンド・ゴルフのルール」)
この競技に、コースを回る審判はいません。自分で判定し、迷えば同じ組の人に相談します。
当たった時の判断の順番
- まず人に当たっていないかを確かめます
- 自分のボールは動かさず、止まった場所をそのままにします
- 当てた相手のボールがあれば、持ち主に元の位置へ戻してもらいます
- ホールポストが動いていたら、正しい位置に直します
- 迷ったら同じ組の人に聞き、全員が納得した形で続けます
大会では、主催者の競技説明が優先です。地区ごとの申し合わせがある場合もあります。
公式の資料を自分で確かめる方法は、グラウンド・ゴルフの公式情報の調べ方にまとめています。
よくある失敗と直し方
失敗1|当てた人が、相手のボールを戻してしまった
よい行いのつもりでも、第12条と違います。戻すのは持ち主です。
直し方:「元の位置に戻してください」と声をかけるだけにします。手は出しません。位置を覚えていない時は、まわりで一緒に思い出します。
失敗2|当てられて得をしたと思い、そのままにした
当てられて、ポストの近くまで転がった。得だからそのまま打ちたい——という場面です。
直し方:戻します。第12条は「もどさなければならない」という言い方です。選べる決まりではありません。
失敗3|ポストに当たったので終わりにした
カンと音がすると、入ったように思えます。しかし跳ね返って外に出ていれば、まだ終わりではありません。
直し方:第4条の「ホールポスト内に静止した状態」を基準にします。止まった場所を真上から見て確かめます。
失敗4|当てたので1打足してしまった
ゴルフなどの印象で、罰打がつくと思い込む方がいます。グラウンド・ゴルフでは足しません。
直し方:打数はふつうに1打です。当たったこと自体では1打足しません。1打足すのは、コース外に出た時・見つからない時(第10条)や、打てない所に止まったボールを動かす時などです。
数え方そのものはグラウンド・ゴルフのスコアのつけ方をご覧ください。
失敗5|打つ人のうしろで、ボールの線の上に立っていた
人に当たる事故は、この立ち位置で起きやすくなります。本人は気づいていないことが多いです。
直し方:第2条のとおり、ボールとホールポストの近く・うしろを避けます。打つ人の横、少し離れた位置で待ちます。
失敗6|前の組がまだいるのに打った
間があいたように見えても、前の組が終わる前に打つのは第2条の違反です。
直し方:前の組が全員ポストから離れるまで待ちます。待つ時間は、打順の確かめに使います。
打順の決め方はグラウンド・ゴルフの打順の決め方をご覧ください。
まとめ|「当たった」時はこれだけ覚えれば足ります
場面は多くても、やることは変わりません。
- 当たっても罰打はつきません
- 自分のボールは止まった場所から続けます
- 当てられたボールは持ち主が元の位置に戻します
- ホールポストは「ボールの中心が底の円の真上か内側に止まったか」だけで決まります
- 人に当たったら、打数より先に相手の様子を確かめます
- 迷ったら、同じ組の人の同意で決めます
当たったこと自体で1打足すことはありません。1打足すのは、コースの外に出た時・見つからない時(第10条)や、打てない所に止まったボールを動かす時などです。ここだけ分けて覚えてください。
そして、いちばん大切なのは当てないことです。打つ人のボールやホールポストの近く・うしろに立たない。前の組が終わるまで打たない。この2つが、事故を防ぐ基本です(第2条)。
よくある質問
Q1. 自分のボールが人のボールに当たりました。1打足すのですか。
足しません。打数はふつうに1打です。
公式ルールの第12条には、罰打の定めがありません。自分のボールは止まった位置から続け、当てられた方が元の位置にボールを戻します。
Q2. 当てられたボールがホールポストに入ったら、その人はトマリですか。
トマリにはなりません。ボールは元の位置に戻します。
第12条が「もどさなければならない」と定めているためです。佐賀県グラウンド・ゴルフ協会のQ&Aにも同じ説明があります。
逆に、当たったあと自分のボールが入って止まった場合は、自分のトマリになります。
Q3. ホールポストに当たって跳ね返りました。打ち直せますか。
打ち直しはできません。止まった場所から次の打を行います。
トマリの条件は「ホールポスト内に静止した状態」です(第4条)。当たっただけでは終わりになりません。
ポストが動いた時は、動いた時点で正しい位置に直してから続けます。ずれていたことに途中で気づいた時は、その組全員がそのホールを終えてから直します。
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この記事は「ぐらごるナビ編集部」が作成しました。公益社団法人 日本グラウンド・ゴルフ協会と、佐賀県グラウンド・ゴルフ協会の公開資料をもとにしています。
ぐらごるナビは、日本グラウンド・ゴルフ協会の公式サイトではありません。グラウンド・ゴルフを楽しむ方に向けた、非公式の情報サイトです。
ルールの最新の内容は、協会の公式ページでお確かめください。大会では、主催者の競技説明が優先されます。
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